「子ども食堂」を糸口に~子ども・地域・よい関係~

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平成29年3月10日(金)、上京区役所4階会議室にて、平成28年度上京区民地域福祉フォーラム「子ども・地域・よい関係」が開催されました。
上京区地域福祉推進委員会主催のフォーラムで、今回は「子ども食堂」を糸口に、子どもの暮らしと地域福祉の役割を考えるというものでした。
昨年の地域福祉推進委員会での議論内で、「子ども食堂」が話題や問題になりました。そこで、みんなで学ぶことで上京でも根付かせていくことができるかも…、様々な面からみていくことが必要では、という視点にたった非常に有意義なフォーラムでした。
レポーターの私も5歳の娘がおりますが、確かに「子ども食堂」という言葉は最近よく耳にします。ですが漠然としたイメージしか持っておりませんでした。例えば、働く親が増加し、夜に子どもが一人で食事をするのではなく、心優しいどなたかの家でみんなと食事をする場のことかな、それとももしかしたら子どもが自主運営する食堂なのかもしれない…など。具体的なことはよく知らなかったので興味を持って参加させていただきました。

平日にもかかわらず、100名は入る会場はほぼ満席。非常に関心の高いテーマだったことがうかがえます。

開会挨拶~はじめに

話の根幹にあったのが、子ども食堂は「子どもの貧困」の解決策ととらえがちですが、実際は、貧困対策だけではなく、地域福祉と子どもとの関係や育てる社会の問題でもあるということでした。

子どもに限らず、奨学金制度を利用する学生、過労死、高齢者…社会の中で様々ないわゆる貧困状態がつくられています。そしてそれ以上に、人と人との関係性が貧困していると言われています。その関係をつなぐのが地域のみなさまの大切な役割です。そんなナビゲーターの志藤先生の話も印象的でした。

子どもの暮らしと地域福祉の役割

次に、仙田氏より、子ども食堂の定義や役割など最近の動きも併せてご説明いただきました。

湯浅誠氏(社会活動家・法政大学教授)の資料をもとに、ご指導いただきました。
それによると、子ども食堂を機能面から見ると、共生食堂とケア付き食堂の2タイプが代表的といえます。
共生食堂とは、ターゲットを非限定とした地域づくりの場としています。つまり「交流の場」。
一方ケア付食堂は、ターゲットを限定し個別対応を重視した「課題を発見する場」です。
その点を理解することで、考え方の軸ができます。なぜなら目的と対象が異なるからです。
だからこそ、問題もでており、「子ども食堂」が注目されるゆえんでもあるのですね。

実践報告「子ども食堂」

その後、実践報告として伏見区の藤城学区で活動される藤城子ども食堂さんと、上京区仁和学区で活動される子ども食堂@まほロバさんがお話しされました。

藤城子ども食堂さんの代表はお二人お子様がおられる下司愛さん。管理栄養士として小規模保育の仕事をされています。
犬飼陽子さん、田中祥子さんとともに、準備期間を経て2016年6月よりはじめられました。共働き世帯の増加や家庭の事情により「孤食」が増えていることを目の当たりにされ、「子どもたちの居場所づくり」に繋がればとの思いからです。
さらに、ご自身の経験から障害のある子どもやその保護者も安心して過ごせるような「居場所」 の必要性を感じたからだそう。子どもたちはみんな楽しそうで、リピーターさんも多く、子どもと一緒に参加し、手伝ってくれる保護者もいる様子です。子どもや保護者の居場所になれるようにと、考えておられます。

一方、子ども食堂@まほロバさんはなんと大学1回生(2017年3月)4名が運営。その若さに会場からも「おぉ!」という感嘆の声が。日替わりで店長になれるという上京区の貸しスペース「魔法にかかったロバ」さんで月1回実施。中学生以下のお子さんからは食費を取らず一緒に来る保護者からの参加費が大きいようです。
いずれも野菜やお米の寄付者の協力があり、場所、食材、手伝い、広報協力、そして地域の理解が「子ども食堂」にとって重要なポイントであると感じました。

参加者の声

参加者の方にお話を伺いました。
偶然にも実践報告をしてくれた子ども食堂@まほロバ山崎さんのおばあ様でした!「準備や運営で遅くまで頑張っているけど何をしているかよく分からなかったので…安心しました」と。とても優しくお話してくれました。
保育園の先生もお見えで、「地域の子どものことなので来なければと思ってきた、良いお話が聞けました。」と。

最後に

やはりそれぞれで方針や特徴が異なるので、子どもたちが食堂に来たらどのように声をかけますか?と伺ってみました。
藤城子ども食堂さんは「おかえり」
子ども食堂@まほロバさんは「いらっしゃい」
とのこと。家のような感覚と、子どもたちの意欲や自信を持たせるためにあえて「いらっしゃい」という場なのですね。

さらに、私も子を持つ親として「子ども食堂」に興味がありますが、藤城子ども食堂の下司さんに少し酷な質問をしました。「本末転倒な部分はないでしょうか?」と。
子どものために食堂という場をつくったけれど、他のお子さんの世話や運営でご自身のお子さんに目がいかないということはないのでしょうか?と。

すると、「実際、先日子どもが熱を出しました。その時は周りの方がサポートしてくださり、有難さを感じました。」と。そして、ご自身のお子様も障害を持たれており人前に出ることで理解を得ることができると思っていると力強いお言葉もいただきました。

おいしいと感じるのは何を食べるかも大事ですが、「誰と食べるか」だと思います。 子どもの笑顔は地域を元気にすると思います。そんなよい循環ができると嬉しいです。

レポーター

岡元麻有

5歳の保育園児がいます。保育園で「お持ち帰りおばんざい」の仕組みがつくれたらよいな、とひそかな思いを抱いています。そうすると栄養バランスも良い上、お迎えの帰りにスーパーに寄ることなく、子どもとゆっくり家で過ごす時間が増えるのにな…と。

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