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「世代を超えてお汁粉でつながろう―同志社大学経済学部同経会プロジェクト×老松」

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11月25日(土)、北野天満宮の「天神市」で身も心も温まる「お汁粉」が販売されました。
このお汁粉は、同志社大学経済学部同経会プロジェクトに携わる1~3年生32名の学生が、京都北野に店舗を構える「有職菓子御調進所 老松」と共同開発したものです。

同志社大学経済学部同経会プロジェクトについて

同経会は、1961年に同志社大学経済学部の卒業生で組織され、50,000人以上の卒業生が実業界、教育界など各界で活躍する中、学生が社会とつながりを持つことを目的に、プロジェクトを立ち上げ、経済学部で学ぶ複雑で難しい経済を、切り口や視点を変えることで学びにつなげようと、学生が企業と共に実践的に取り組んでいます。
昨年度までは「学生プロジェクト」という名称で、㈱ロマンライフ(マールブランシュ)、香老舗松栄堂、㈱フクナガ(リプトン)、㈱福寿園といった誰もが耳にしたことのある人気店と共に商品開発・販売戦略の構成を行ってきました。今年度からは「同経会プロジェクト」として、カリキュラムから独立した自由度の高いプログラムとなったことから、今期は短期スパンで結果が出る企画に決定しました。

5月に案内が始まり、6月からはメンバーを集め、夏休み中も外部講師を招いて、京都の文化や土地の性質など京菓子の背景を学びました。その後、コンテスト形式の発表会を3回実施し、何度も商品開発や販売戦略のブラッシュアップを重ね、ようやくプランが決定しました。

温かい「お汁粉」でつながろう

今回のプランは、「つながり」をキーワードに、11月という肌寒い気候に食べやすく、温かいものであることから「お汁粉」に決定。
11月25日(土)の北野天満宮「天神市」で、オリジナル門前菓子として販売することになりました。
「お汁粉」の上には和三盆をトッピングすることに。
和三盆の形は、北野天満宮を象徴する菅原道真公が愛した梅、もみじ苑開催中で季節感がぴったりな紅葉で、金箔付きの白い梅、ピンクの梅、紅葉の3種類から2つ選んでもらえます。

そして、温かいのは「お汁粉」だけでなく、提供するコップに学生からのメッセージが添えられ、販売を通してお客様とつながります。学生らしくかわいくて楽しい、心温まるひとときが過ごせそうです。

「天神市」での販売を通じて

当日は朝からパラパラと雨が降り、寒い1日となりました。
それでも細やかに発信してきたインスタグラムや、新聞記事をご覧になられた方、「天神市」や老松のファンの方が足を運びました。

男性、女性共に40代から50代の方が購入されましたが、販売数は、目標300個に対して115個と、残念ながら目標には大幅に届かない結果となりました。
「持ち帰ることはできませんか?」という声が最も多く、購入された年齢層や「天神市」で老松に足を運ぶ方たちにとって、「食べ歩き」という概念自体が受け入れられておらず、歩きながら食事するということに抵抗があるお客様がたくさん見受けられました。

プロジェクトリーダーの岡上さんによると、「食べ歩きの発想がなかったことは想定外だったと驚きを感じながらも、実際に自分たちで販売を行わなければわからなかった事実を発見できた点は、良かったと感じました。当日、学生が販売を通じてたくさんのお客様とコミュニケーションを取ることができ、その場でできたてを提供するスタイルにこだわったからこそ、お客様の生のリアクションや、「学生がこだわった、くず入りのお汁粉が新鮮で1日限定であることがもったいない」、「あったまった、おいしかった」という温かい意見や感想を直接聞くことができました。温かいものを提供し、つながるというコンセプトを達成すると共に、心が温かくなる素敵なつながりが生まれました。」とのこと。

学生たちの学びが成長につながり、京都の老舗と若いアイデアの可能性に新たな1ページが加わっていくことは地域の活性化にもつながります。プロジェクトの目的「和菓子を通して世代を超え、地域の方とつながり、地域活性化を図ること」を感じることができたのではないでしょうか。

レポーター

岡元麻有
若いハツラツとしたアイデアのみならず、企業のコンセプトを理解し、論理的に進めている様子に大変感心しました。京都が学生のまち。これからの活躍を見守っていきたいという気持ちになりました。

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