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町家で発見、アートと生きるように働く〜「be京都」のポストカードコレクションに見る可能性〜

 

 

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▲be京都の玄関前にて岡元さんとお子さん。

 

 
上京区にbe京都というユニークな京町家ギャラリーがあります。この町家は、be京都を運営されいる岡元さんとご主人が,江戸時代後期に両替商の方が建てられた空き家を,自分たちの住居兼貸しスペースとギャラリースペースとして改装をされ,活用されているところです。
 be京都は、町のなかの芸術を発信している場所で、京町家をオープンにして、誰でも入れる店として運営されているということに以前から関心がありました。一歩足を踏み入れた瞬間に見える1階と2階の吹き抜けのつくりの中に、想いのこもったアート作品が展示されています。そこは子どもから年輩の方まで、アートという媒介でつながりはじめている場所でした。
 ここの館長である岡元さんは、そこに暮らしながら「芸術を見てもらう」ということをご自分の営みとしておられます。
 

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▲1階から2階への吹き抜けが美しいbe京都

 

今回は、平成25年12月にbe京都で開催された「ポストカードコレクション」というイベントにお邪魔し、岡元さんにその魅力についてお話を伺ってきました。

 

運営をされている岡元麻有さん

 岡元さんをひとことで紹介するなら、生きるように働いておられる方。岡元さんは大学で社会学を専攻し、卒業後は東京の広告代理店へ就職しました。そこで販売促進や売り場作りの仕事をしたのち、結婚されて今は3歳の女の子を育てながら京町家のレンタルスペースとギャラリーを営んでおられます。京町家の美しさと知恵を日々感じ、仕事と暮らしをともにしながら働く女性。キャリアという意味でも、母親という意味でも、同世代の方には興味深いものがあるのではないでしょうか。私は今回で何度目かの訪問でしたが、「ポストカードコレクション」のイベントの様子を拝見して、改めて岡元さんの事業の進め方の手腕に惚れぼれしてしまいました。

 岡元さんから、「私はアートとまちづくりを絡めて進めたい」という強い想いがひしひしと伝わってきたのです。「芸術を身近に」「京町家という建物自体を引き継いでいる自覚」そんな覚悟を岡元さんから発信しておられるので、正直のところ男性の私は気後れしてしまったぐらいでした。

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▲貸しスペースとしても使われています。 写真左:絵画展、写真右:音楽の演奏会

 

地域をつなぐ「ポストカードコレクション」
 ポストカードコレクションは、はがきサイズの紙に描かれた絵を、募集し、展示するミニ展覧会のようなものです。季節に合わせたテーマで展示が行われ、これまでに14回開催されています。初夏の季節には涼を感じる小物展という形でポストカードを展示されました。取材に伺った際は、大人のアーティストも含めてクリスマス・お正月をテーマにしたポストカード作品が約400種類展示されていました。今回、私が注目したのは、「ポストカードコレクション ジュニア部門」です。
 

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上の写真がジュニア部門の一角です。主に近所の室町児童館のこどもたちの作品が並んでいたのですが、小学生たちの作品をこうして、町家ギャラリーに展示するのはbe 京都でも初開催ということでした。ポストカードほど身近な贈り物はなく、また挿絵の入った手紙ほど、心に潤いをもたらすものはないように感じます。
 今回もクリスマスとお正月をテーマにした作品は、どれもこの年代にしか描けないすばらしいものばかりでした。
 

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▲様々な子ども達の作品が並んでいました。

 

サンタクロースやトナカイ、ツリーの飾りつけ、新年午年のお馬さん、馬の文字を墨で表現する潔さ。ひとつひとつにその子らしさや、その子が大切にしている夢や愛しい気持ちがしっかりと表現されていました。愛情こめて描かれたものが、愛情こめてギャラリーの一角に展示されているすばらしさ、きっと一人の世界に閉じこもっていたはずの紙の上のキャラクターが、うきうきとスポットライトを浴びて、物言わずとも、嬉しそうな喜びの声を上げているようでした。

 子供達が年末にプレゼントをもらえる喜びは、ちゃんと10歳にも満たない子供達の作品は大人たちの心を動かし、センチメートル(cm)の長さの単位で表すと10cm×14.8cmで面積148㎤の紙のうえの世界が、決して小さな世界でなく、大きな心の揺さぶりを見る人に与えてくれます。

 こんな世界にひとつしかない絵が、世界に誇る京町家の一角に照らされて、ぼくの目の前に現れてくれました。心は揺すぶられっぱなしです。こんな機会を与えてくれた岡元さんの企画力に圧倒され、やはり最後は気後れしてしまう自分でした。

 

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▲ポストカード展実行委員長でもある岡元麻有(おかもとまゆ)さん

 

「be京都」の名前に込めた想い。訪れる人たちが主役になれる場所
 最後に、be京都という名前の意味も教えてもらいました。
「美とbeということです。ひとつは京都の美を体現する場所でありたい、英語でbeは在る、存在するということです。あとbe動詞というのは、主語が私になったら、I amというし、あなたならYou are、複数形や過去形に文体が変わればその都度、beは変わります、原形はbeです。主語が変われば動詞も変わる、英語のbe に惹かれて、ここの場所自体は訪れる皆さんが主人公になってくれる場であってほしい、という意味がここに込められています。
 

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▲be京都のホームページより

 

さいごに
 この場所は、私の職場と自宅の両方と近いこともあり、以前からポストカード展などを友人と見にきていました。たくさんの人に立ち寄ってもらい、文化の薫るここ京都、上京という場所で、その一翼を担う場所であってほしいと感じましたし、その可能性が十分ある素敵な場所だと思いました。雰囲気もよく、とても好きな場所です。気軽に入れる町家カフェなどとはまた違った、少し襟を正して入りたい雰囲気をもつ、そんな場所。でも一旦入ると、とても清らかで美しい印象を与える場所、岡元さんもそんな方でした。
「私たちはここの町家での生活を大事にしています。これは未来の人の生き方にきっとつながるのではないかでしょうか。畳や土壁に囲まれて、季節の花を床の間に生ける、ここの場所自体が文化なんです。」そんな岡元さんの言葉が今でも心に残っています。これからの未来の生活のヒントが、この京町家にあるような気がした取材でした。
 

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be京都(ビーキョウト)

電話:075-417-1315

住所:京都市上京区新町通上立売上る 安楽小路町429-1

HP:http://www.be-kyoto.jp/

 

 

 

 

 

 

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ふじわらよしひこ

 普段はNPO法人場とつながりラボhome’s viのスタッフとして働いています。兵庫県出身。カミングの取材は、これで3つ目です。過去はサリュという団体のマルシェの取材や恒河沙母親の会という居場所づくりの取材をしました。個人的には、統合失調症を経験して約6年。おかげさまで普段はなんとか元気にやっています。カミングに出会えてよかったです。

 

 

 

 

 

 

 


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