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子ども達の幸せを祈って~ 京都の伝統的な地蔵盆を訪ねて。

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京都では、各地区でお地蔵さんがとても大事にされています。毎日町内の誰かが綺麗にし、お花を取り替えて手を合わせる。
そして、他の土地に比べて圧倒的にお地蔵さんが多い。これは他の土地ではない京都らしい風景のような気がします。
 
子ども達の幸せと健康を願う地蔵盆は、お盆の京都、そして関西の一部でしか行われていない行事です。
この度、町内会の皆様のご協力で上京区の西陣地域にある、成逸学区の ①竪社南半町(「たてやしろみなみはんちょう」)と、②仲之町の地蔵盆に伺いました。
 
【1】8月24日 竪社南半町 地蔵盆。
まず今回は地元の町内に住む浅山さんにご案内頂きました。
 
* 地蔵盆の室(しつ)礼(らい)と数珠回しについて
「朝からご近所さんで集まって、テントの設営や祭壇の準備をします。
子どもが新たに生まれたり、新しく町内の仲間入りしたこどもの名前を裏に書いた地蔵提灯を町内のお地蔵さまに寄贈します。」
 
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▲町内のお地蔵さんを飾るための祭壇が設けられます「室礼(しつらい)の完成」
 
上の写真はお地蔵さんを運んで、ひな壇みたいにされる地区もありますがこちらは御軸です。 
『この御軸は昭和17年ごろ寄贈されたのもの。絵を誰が描いたかわからないくらい古いです。
ただ、戦時中はとぎれたものと思っていたけれど、地蔵盆は続いていたんですよね。 
 
 
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▲お供え物として、果物、お菓子、季節のお野菜、お漬けもの、炊いたもの、蒸しもの、お汁、ごはんなどがお供えされます。
 
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 ▲お札(これは地蔵幡;じぞうばたといいます)とほおづきは、地蔵盆が済んだらお子さんいらっしゃるお家に配られます。
 
 
 
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▲浅山さんが手に持っておられるほおづきは、提灯に似ているのでお供えされるようですがお札と一緒に玄関につるすんだそうです。 
 
 
 
子供達が集まって、鉦(かね)をならして町内を練り歩き、地区の方達にお知らせしたら、お坊さんのお経と数珠回しが始まります。 
『ふさがきたらな、お祈りするんやで』『お父さん、お母さんありがとう、言うんやで』 子ども達が数珠を回しながら、ふさが回ってくるたびに大人たちがいうようにお祈りして十五分くらい回してお経が終わりました。 
 
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▲数珠のふさが回ってきたら、子どもたちは健康などの祈りを捧げる「数珠回し」
 
 
お経が終われば、みんなでゲームをします。この日集まった子供達は、14人くらい。中学生以下が対象です。この町内ではゲームに必要なものは手作りでしていました。みんなが喜ぶ顔が見たくて 大人みんながゲームを推進したり見守ったり。そして、夜のバーベキュー。
 
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▲この町内に古くから住んでおられる方が描いたアクリル画。昔から協力してくれるようです。 
 
 
子ども達はスイカ割りをして割れたスイカをほおばったり、豪華な景品が楽しみで夢中になっていました。 
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▲スイカ割りで。大人も子どもも夢中に。
 
 
 
夜はみんなでバーベキューでした。昼間参加できなかった皆さんもご一緒に夜がふけるまで、大人はビール。子供達は、花火に夢中。 
 
 
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浅山さんはこんな風におっしゃっていました。
『町内会じゃないから、出席できないなんてことはないですよ。そんなん関係なく、声かけしてます。だって、人数多い方が楽しいじゃないですか。それに若い人がメンバーにはいると、面白い新しい企画ができるんですよね。今回は幼稚園の先生をしていた人、社会人野球の人、学校の先生なんかがいて助かりました。』
 
こちらの地区では、守るべきものを守りながら、地蔵盆の日程を調整するなどして、出来るだけたくさんの方の参加ができるようにされていました。今年は沢山の参加で多いに盛り上がっていました。
 
子ども達の幸せと健康を願う行事が地蔵盆。
こども同士も顔を合わせ、近所の子たちにどんな子がいるかわかる、おとな同士もそうかもしれません。
地蔵盆を通して、こどもとおとなが混ざり合いながら、年に一度の交流するイベントなのですね。
 
 
【2】8月25日 仲之町の地蔵盆;寺田さんのお宅で町内のみんなでお経をあげました。地蔵盆と街の人たち~戦時中も続けてきたこと。
 
寺田さんのおたくは、元々宮大工をされていた立派な町屋のお宅です。この町のサロンみたいになっていて、こちらでよく集まってお話されたりしているようです。
 
 
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小さな可愛いお地蔵さんが赤いかぶり物で、祭壇の祀られています。お供えの地蔵幡、ほおづき、季節の果物、お菓子、漬けもん、蒸しもん、炊いたもん、お汁にご飯。 
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参加した子供は、2人。沢山の大人たちとお経をみんなであげながら数珠回しをしました。お坊さんがみんながお経をあげられるように、経本を持ってきてくれました。

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町内の方いわく、『戦時中も、そりゃ続けてきたと思いますよ。ただの遊びってわけじゃないんだから。お墓参りするのと一緒でさ。ただ、戦時中は食べ物なんかなかったでしょうし、大変だった。
 
でもそれなりに、お芋をふかしたり遊びをして子供達にとっても楽しみだった。そうやって、準備してくれた大人が昔からいたんですよね』とのこと。
 
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▲数珠回しを終えて、お坊さんと語らっている様子
 
 
 
町内会を中心に街を守って行く~もっと交流を持ってお互いを知ること
仲之町、こちらの地蔵盆は、町内会の方が中心に準備され行われています。高齢の方も多く長い時間の行事はされていないようです。
 
今回、成逸学区全体で、各町内の地蔵盆を調査しておられた牧本さんは、『もっと、いろんな方に町内会に関わって欲しくて。マンションに住んでると、少し難しい感じもあるでしょうね。でも、災害が起きたらちゃんとわかっていた方がいいですよね、どこの家に何人どんな人が住んでいるかとか。』とおっしゃっていました。
 
以前は道を封鎖して、盆踊りや二階から流し素麺をしたり、色んな行事をしていた地蔵盆。少子高齢化で地蔵盆自体が規模を縮小したりするところも多いようです。 京都へ越してきた他府県出身の家族や単身世帯も町内会のことや町内の方とコミュニケーションがとれるようにしていきたい、というお話でした。
 
 
 
 
☆取材を終えて
念願の地蔵盆の見学、参加が出来、夢みたいでした。
大袈裟な表現ではなく、京都の地域のイベントは他府県からきた者にとりましては、そう感じてしまいます。
でも、地域のコミュニティの維持存続のため、年々少なくなる小さな子供たちのため、汗だくで準備したり、一緒に楽しむ街の人の姿を目の当たりにして、親近感をもちました。そして、これがまちづくりの基礎的なものではないかと思いました。
町内会に入り役割を果たすことが、おっくうであり負担に感じることももしかしたらあるかもしれませんが、私はそれよりも中に入り街づくりの仲間に入りたいと感じました。
この度、地蔵盆に参加させていただき、説明頂いた皆様、本当にありがとうございました。
 
 
 
 
レポーター紹介
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中西リカ
 
北海道出身。京都が大好きで移住して5年目。着物と京都の街と日本酒が好き。カミングのマチレポを通して、新たな京都の魅力を知り、学び、たくさんの方との出会いを通して感動をもらっています。
 

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